MT4-BackTest 資産増減曲線から推察されるEAの性格と性能

我々の自動売買運用では、EAの種別を2つに大別しています。
グリッドタイプとトレードタイプ。

グリッドタイプEAは、複数のエントリー・ポイントに対して紐付けられたひとつのイグジットで構成され、エントリーの精度よりはむしろロットコントロール(=ベッティング)に主眼をおいて運用成績をつくるトレード手法です。
ナンピンやピラミッティングに加え、マーチンゲールなどのベッティングにもルールがあるモノと言い換えることもできます。

対してトレードタイプEAとは、エントリーとイグジットが一対となっているものを指します。
レンジ逆張り、トレンド追従、スキャルピング、スイング等様々な言いまわし、手法は異なるように思いますが、ここではエントリーとイグジットが一対となっていれば、それらはすべてトレードタイプとします。

エントリーの精度を高めることにより、または損益比と勝率のバランスで資産を増やしていくモノ、あるいはその両方です。ちなみにW2C-Matthewは後者となります。
グリッドタイプとは異なり、利益を積めるモノであれば容易に複利効果を狙えることが特長です。

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グリッドタイプとトレードタイプ、共に我々のEA運用には欠かせないモノですが、実は上記以外にも一見きれいな右肩上がりの資産増減曲線(=エクイティカーブ)を「演出しているEA」があります。
これらは実運用では全く通用しないモノがほとんどですので、その違いについて具体例を挙げて以下に解説します。

ex.1
一般的な勝率重視、利小損大のエクイティカーブはこんな感じ、、、
利食いが極端に小さいことから小刻みにゆっくり上がり、大きな損切りで一気に下げる形状。

未来の相場で結果を出すために行うのがバックテスト、、、
勝ちのデータに大きく偏り、負けトレードの分析がされていないに等しいこのテスト結果に価値はありません。

ex.2
利小損大もこのレベルになると、損すらほとんど存在しない、、、

800戦オーバーで2敗は酷い、、、
いい部分だけを切り出しているのか、あるいは負けトレードのヒストリカルデータが欠損しているのか。

ex.3
一見、長期間の評価で結果が出ているように見えますが、複利効果の悪用、直近の相場に過度にフィッティングすることで、右肩上がりを演出している典型的な例。
2次曲線的なエクイティカーブと比例して増加するロット数(下に緑色の棒グラフで表示)が特徴。

初期ロットと最終ロット数の差が数十倍??、、、
年単位の成績を見ると、ワークしているのは直近1年程度というのが一般的です。

ex.4
エントリーポイントを吟味しすぎの例。
エクイティカーブはきれいな右肩上がりだが、テスト期間(4年)に対して、縦軸のスケールが小さすぎ(11%増:3%/年)ます。

テスト期間に対して極端にエントリーが少ないため、PFを議論するレベルになく、
また、実使用に耐えられる投資家は少ないでしょう。

ex.5
極めて短期間の、そのEAがワークした部分だけを切り出し見せている例。

その期間以外通用しないからだとは思いますが、、、
一般的に為替相場においてPF(≒優位性)が2.0を超えるものは異常。参照:ランダム・ウォーク理論
結果が出ているEAでも同じで、その理由は試行回数(分母)不足に尽きます。参照:偶然に起こり得るPF以上の数値が必要

ex.6
下は、典型的なナンピン+マーチンゲール手法を用いた時の右肩上がりの、、、もう曲線ではなく直線。
過度なフィッテイングを見分ける方法は、初期ロットと公開されている最後のナンピンロットの倍率。このサンプルの場合、ロットが単純に2倍。
この値が大きければ大きいほどパラメータの条件出しは容易で、反して未来相場には通用しにくくなる傾向があります。

最後にW2C-Matthewのエクイティカーブはコレ。

以上ここまで、未来の相場に通用する可能性が高いのはどれなのか、同じ右肩上がりでもその違いがお分かりになっていただけたかと存じます。

「玉石混淆」、「味噌もクソも一緒」のこの業界、、、 
この記事が皆様のEA選びの参考になることを願っています。

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【過去記事】
「意外と知られていない自動売買ソフト(EA)の真実」
 →  http://w2c.seesaa.net/article/388389907.html

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